天然の鮎と養殖のアユ
1年で一生を終えることから「年魚(ねんぎょ)」、キュウリに似た独特な香りがするところから「香魚(こうぎょ)」とも呼ばれるアユですが、古くから日本人に親しまれてきている食材です。
ここではシンプルで野趣味豊かな串焼きのための「のぼり串」の打ち方を解説しておりますが、これ以外にも洗いや田楽、甘露煮など各地で様々な工夫を凝らした料理があります。変わったところでは「うるか」と呼ばれる塩辛の一種もあります。
下の写真をご覧ください。3匹のうちもっとも下のが「天然のアユ」です。一番上は養殖もの、中は養殖アユを天然ものに仕立てたものです。
ぬめりが多く、透き通るような光沢があるのが天然もの。養殖ものは全体的に黒っぽく、ぽってりした体型が特徴です。


アユののぼり串の打ち方の解説1
肛門近くを押さえてフンを出します。塩を振って手でこすり、流水で洗ってぬめりを取ります。
アユを左手で頭が下、腹が手前になるように持ち目の下から金ぐしを刺し入れます。
胸ビレの上に串を出します。






アユののぼり串の打ち方の解説2
尾を手前に起こし、串を出したところから、さらに1.5cmくらいのところに串を刺します。
アユの表に串が出ないように、中骨の下をくぐらせ、尾をねじるようにしながら尾のつけ根の近くに突き出します。
上から見ると下右図のようになります。






アユののぼり串の打ち方の解説3
下左図のように、2本ずつまとめて横ぐしをさしておくと、安定が良く扱いやすくなります。
尾ビレ、背ビレ、腹ビレに指先で多めに塩をすり込みます。<化粧塩・もしすぐに焼きに入れないようなら、焼く直前にしてください。また、塩は天然塩を使用し、風味を損なわないためにも、ヒレの部分以外はさっと少量に押さえてください。>
ガス台に焼き網を敷き、向こうと手前にアルミ箔に包んだレンガをおいて串を渡し、強火の遠火で焼きます。





